君が生まれた日

母親になった時のことを、今でも鮮明に覚えています。

初めての出産。

不安やワクワク、女性は色んな感情が生まれますよね。
男の人には一生味わえない気持ちなのかも、
と思うと少し贅沢な気分にもなります。

 

私は次女だったので、
両親の期待を背負う姉の姿を見ながら、
自由奔放に育ってきました。

 

そのおかげか、意思は強く、
自分の好きなことがはっきりしています。
何かに夢中になるとそのことしか見えない、
不器用っ子でした。

 

学生時代は部活一筋、
その後、大学生活の最後に出会った途上国へ想いを募らせ、
将来はビジネスを通じてその世界に関わりたい一心で、
初めての会社に入りました。

 

そのころは、とにかく自分が社会経験を早く積むこと、

成長することしか頭になかったです。

でも、思わぬところで人生の転機がありました。

 

それが、今の旦那との出会いです。

 

そして、授かった子供の命です。

 

「子育て」は、経験がない私には、
想像のつかない世界でした。
どこか、遠くで起きているもののように感じていて、
親しい友人たちにもまだ子供がおらず、
イメージは漠然としていました。

 

子供が生まれても、
世間で活躍する他の「ワーキングマザー」のように
子育てと自分のキャリアを両立するんだ、
と当然のように思っていました。

 

大きくなっていくお腹を見つめて、
いつになったら実感できるのかな?と首をかしげるほど、
エコーや胎動を感じても自分の赤ちゃんが
生まれる想像が全くできずにいるまま、
臨月に入りました。

 

不思議なことに、
まだほんの小さい赤ちゃんでも、
ママのお腹の中で成長しきって、
栄養が足りなくなってきたら
「よし、お腹から出よう」って思うみたいなんですよね。

 

そして、赤ちゃんが生まれるその瞬間はやってきました。

 

今でもその時の感覚がはっきりと思い出せるくらいに、
長女が産声をあげたその刹那、
私の中で、なにかが弾ける音がしました。

 

生まれて初めて、
自分よりも大切なものが存在するという、
何事にも代えがたい尊さでした。

 

この子を守りたい

 

思いよりも、もっと本能的な感覚でした。

 

そしてこの日から、
私自身のことだけを考え歩んでいた人生から、
家族のこと、
子供のことを考えて
決断しながら生きる、
母親としての人生に変わっていったのでした。

 

決して自分自身の人生を諦めるのではなく、

 

家族のことを守りながら、
自分の好きなように生きていく。

それは想像していたよりもずっと

大変で、

複雑で、

幸せに満ち溢れた挑戦です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA